« PowerBookG3 Pismo 再復活! | トップページ | オールドマック・コレクション »

2015年11月 7日 (土)

奇跡?! PowerBook Duo 280c 最期の挨拶

ブラウン管モニターのiMac 2001、Macintosh PowerBook G3 400 Pismoの復活に、前から考えていた漠然とした思いを実現しようかと思いました。
その思いとは、20世紀の終わりから21世紀の初めにかけて夢中になったマック達を、オブジェとして部屋に飾っておこうというもの。

動かなくなって、今の家に引っ越ししてきたことをきっかけに押入れの奥にしまった Macintosh PowerBook100とPowerBook Duo 280cも久しぶりに引っ張り出してみることにしました。
そして、もう1度起動しないか、再トライしてみよう。

しかし、PowerBook Duo のパネルを開けてみると...

Img_6512

なんと、PowerBook Duo 280cの液晶パネルに斜めの傷がたくさん入り、溶けたようになっている!
酢の匂いがします。

液晶パネルの経年劣化は、こんな形で現れるんだ!
なんとひどい...

PowerBook100は?! 

Img_6522

こちらはそれほどでもないですが、やはり初期症状が現れていました。
これでは、飾るどころではないか...

Img_6515

インターネットで検索してみると、ありました、ありました。
ビネガーシンドロームと言って、貴重な古い映画のフィルムが、加水分解による劣化で、使い物にならない状態になることが、大問題になってきているとのこと。
そして、液晶パネルも、表示に不可欠な偏光パネルが、経年劣化で同様の症状になるとのことでした。
加水分解時に酢酸ガスが発生し、これがビネガー(酢)シンドロームの名前の由来でした。

発症すると対処方法はなし。パソコン用偏光パネルは、特殊ゆえ取り替えすることすらできないとのことでした。
速やかに処分しないと、正常な液晶パネルの劣化も早めるとの情報すらありました。

残念。押入れの奥にしまいっぱなしが良くなかったな...
これでは、再稼働どころの話ではない。

ただ、せっかく出してきたので、念のため電源を入れてみると...

Img_6517

なんと、ジャーンという起動音が!
あれ、Duoも全く反応しなくなっていたはずなのに!

懐かしいMacのマークとともに、アイコンパレードと呼ばれる起動時に組み込まれるソフトのアイコンが、画面に現れます。

Img_6511

そして、すっかり忘れていたのですが、納車当時に撮影した愛車アコードワゴンの写真が、デスクトップに広がりました。なんとも懐かしい気持ちになります。

信じられない! これは奇跡か?

10年近い時を経て、PowerBook Duo も復活してくれた。
それなのに、この液晶の劣化、なんとも惜しいなあ...

そう思いながら液晶画面を撫でた途端、パチッと画面が真っ暗になり、電源が落ちてしまいました。

同時に焦げ臭い匂いとわずかな白煙が、電源コード差し込み口周辺から漏れてきました。

すぐにプラグを外します。幸いにも発火はしませんでした。

Img_6520

以降は、以前どおり、ウンともスンとも言わない状態に戻ってしまいました。
最後の望みをかけて、マックの本を見ながら、分解作業を行いました。
起動障害になるPRAMバッテリーを外すと同時に、コンデンサーなど溶けていないかチェックしました。
コンデンサーやマザーボードに焦げるなど外観変化はありませんでした。

まあ、仕方ないか...

それにしても、最後の起動は、一体なんだったんだろう?
PowerBook Duo 280cは、2000年前後に、"オールドマック道"に夢中になった時のマシン。
相当愛着がありました。

ありえないことですが、Duoが最期の挨拶をしてくれた、そんな気持ちになりました。

PowerBook100は、世界で初めてトラックボールをキーボードの手前に持ってきたノートパソコンで、以降のノートパソコンは、すべてこれに倣うようになりました。ちなみに、PowerBook100の生産は、アップルの委託を受けたSONYが行っております。
PowerBook Duoは、軽量モバイル化を徹底的に進めたマシンで、軽量化のために、ポート類をドッキング型に分離させる方式を世界で初めて世に出しました。これも他社のモバイルパソコンに多大な影響を与えています。

|

« PowerBookG3 Pismo 再復活! | トップページ | オールドマック・コレクション »

Mac」カテゴリの記事

コメント

コンピューターにも魂が宿っているような現象ですね!
懐かしいハード達を見てクーペさんの物持ちの良さに感服いたします。
当時のハードでは今のソフトが全く動きませんので、この業界だけは懐古趣味で通せません、困ったものです。

投稿: Hot Pot | 2015年11月 7日 (土) 21時57分

HotPotさん、いつもありがとうございます。
全く仰せの通りで、まるで魂が宿っているかのようでした。
私はゲームはやらないのですが、例外が上海という麻雀パイを崩してゆくゲームとシャッフルパック・カフェという怪人相手にエアホッケーをする古いゲーム。これは、昔のパソコンでないと動かないので、復活できたら楽しいのですが。
いろいろ調べてみて、焼けた後がなくても、コンデンサの頭が膨らんでいたら、交換で修復可能なようです。そのコンデンサがあるかわかりませんが。
液晶パネルはどうしようもないですが、保護フィルムかアクリル板で見栄えをよくすることは可能かと。
時間がある時に、再挑戦です。(笑)

投稿: CoupeCamper | 2015年11月 8日 (日) 08時35分

機械モノ、電気モノでも愛着を持って使っていると・・・、というのは分かる気がしますね。日本では、様々な道具にも八百万の神が宿っている訳ですし。
ビネガーシンドロームは私の好きな鉄道写真の世界でも問題だそうですね。蒸気機関車世代の大先輩方のネガがダメになってきて、資料的価値の高いものも多く、デジタルスキャニングを進めることが緊急の課題となっているそうです。

投稿: nyapon | 2015年11月 8日 (日) 10時38分

nyaponさん、いつもありがとうございます。
ビネガーシンドローム、写真の世界でも、今大問題になっているようですね。いつまでも気に入ったものには、思い出が詰まっていますよね。
楽しい思い出とともに、気に入った道具を大事にして長く使いたいものです。

投稿: CoupeCamper | 2015年11月 8日 (日) 23時49分

この記事へのコメントは終了しました。

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 奇跡?! PowerBook Duo 280c 最期の挨拶:

« PowerBookG3 Pismo 再復活! | トップページ | オールドマック・コレクション »